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2019年9月5日木曜日

Fender Bassman 50 Silverface

70年代製の Fender Bassman 50 のオーバーホールをしました。

1998年5月にノースカロライナのシャーロットに出張していた時、
休日に出かけた楽器屋さん、確か Music Go Roundという名前、
で買ったものです。

中古で購入した後、30年以上経過し、回路部品の寿命も尽き、
オーバーホールして新品当時の音を蘇らせることにしました。

Picture of silverface Fender Bassman after reconditioning
Fender Bassman silverface

1. Grill cloth の交換

グリルクロスはわずかな切り傷があると次第に傷口が広がります。
張り替えることにしました。

removing the cloth from front board
グリクロスをリムーブ

ブラックフェースに使われているクロスの色合いに近いものにして
みました。クロスを変えるだけで、落ち着いた雰囲気になります。
cloth color is changed
クロス張替え前後

2. フィルターキャップのオーバーホール

30年前、購入した時点で、
フィルターキャップのアルミ電解コンデンサーは既に交換されて
いました。それから30年経ち、もうとっくに寿命を迎えています。
新しいコンデンサーに総交換しました。

同一メーカーで揃えずに、 3つのメーカーのコンデンサーを
ミックスして使います。音質と信頼性の両立にはこれが良い。

デカップリング抵抗はセラミックコンポジション抵抗に交換し、
音質は変えず、耐久性を向上します。

高電圧のかかる( 300V 超 ) 配線材は耐圧1000V のベルデンに交換し
漏電の危険性を低減しました。

アンプの増幅回路に電源供給するフィルターキャップ部分を
徹底的に強化することで、低ノイズで、迫力のある良い音を
長く保てることを目的としています。

before and after the replacement
フィルターキャップのオーバーホール

3. 整流回路のオーバーホール

ベースマンは整流管ではなくダイオード整流です。
6本あるダイオードのうちの 1本に高圧放電の変色がみられます。
この付近に絶縁不良があり、放電したかもしれません。
残りの5本は痕跡がなく音も出ていました。
音に迫力が掛けていた要因の一つです。

there was a burnt mark on the outer casing
Charned diode

整流回路部品を一旦全て取り払い、回路ボードを洗浄した後、
整流回路用 Diode x 6,Bias 回路用 Diode x1,抵抗 x1,アルミ電解x1
を交換しました。
絶縁不良を取り除き、部品を新しくし、安定稼働させます。

同時にバイアス回路は バイアスの深さ調節が行えるように
回路変更しました。

before and after the replacement
整流回路のオーバーホール


4. 増幅回路全体のオーバーホール

ギター信号の入力から プリアンプ、トーンスタックを通り
再増幅してフェーズインバーターに入りパワーアンプに到達する
一連の増幅回路のオーバーホールを行いました。(写真参照)
フィルム・コンデンサーは主にオレンジドロップに交換
カーボンコンポジット抵抗は新品に交換しています。

増幅回路のカーボン・コンポジット抵抗を異なるタイプ
( 金属皮膜、酸化金属皮膜、カーボンフィルム等)に変更すると
音質は激変してしまいます。
金属皮膜にすると変に固く、高域寄りの音になる。
カーボン・フィルム抵抗にすると、迫力の欠けた感じがします。
同じカーボンだからいいじゃないかと思われるかもしれませんが
やってみると如実に音が変わります。

増幅回路に使う
カーボン・コンポジット抵抗の音の感じは他の抵抗では出せません。
一方で、電源回路の抵抗は
カーボンコンポジットで無い方が信頼性が高まり、音質は変わりません。

この違いを実験したり、経験積んで体感すると面白いです。

実験をするということは、
結果には自分で責任を持つ。自分でする行動なのだから。
人のモノマネをしたり、パクリをせず、自分の考えで行動する。
人の考えはあくまで参考とする。
失敗したら、良い結果になるまで、あきらめず作業し直す。
常に論理的思考と自由な発想とを組合わせる。
やってることが論理的に合致しているかを自分で考える。
豊かな発想を心がけ、頭が固くならないようにしておく。

と常々思っています。
before and after the parts replacing
増幅回路のオーバーホール

グラウンド母線

板厚 2mm 幅10mm の銅の板を使い、グラウンド母線を敷設しました。
Fender アンプはシャーシー全体をグラウンドとみなす多点接地です。
アンプが古くなり接合部やハンダ付け部が古くなると、
シャーシーグラウンドの導通が悪くなり、
ノイズが出やすくなります。

グラウンドは ゼロ電位です。このゼロ電位をきちっと 0 V に保つため
導電体の質量が多めの銅板を使います。

アンプは、低ノイズとなり、美しいクリーンサウンドがさらに際立ち、
楽しむことができます。
using copper bar of 2mmx100mm material
グラウンド母線を敷設しノイズ低減

Fender アンプのパワーチューブの真空管ソケットには以下の2種類の
抵抗が接続されています。
5番ピンに、 1500Ω 1/2W のグリッドストッピング抵抗。
4番ピンには 470Ω 1W のSG ストッピング抵抗。

この 2種類の抵抗は寄生発振の抑止が目的で取り付けられています。

この抵抗とソケットピンとの接続方法は
真空管ソケットの空きピンである 1番ピンと 6番ピンを使い、
真空管の底面に対して抵抗の筐体が水平になるようにハンダ付け
されているのがオリジナルの方法です。

このハンダ付方法を止めにし、
新たにラグ端子を使い、
真空管底面に対して抵抗が垂直に立つ形に配線しておきます。
この垂直接続は寄生発振をさらに起こりにくくします。
itis for oscilation reduction
垂直にストッパー抵抗を取り付け

完成しました。
新しいパワーチューブに交換し、バイアス調整をし、
テスト試奏しました。
under testing
完成



音質は、

ギターを使用した場合、

・迫力があり、張りと艶のあるクリーンが美しい。
・ピッキングの動作で敏感に出音が反応する。
・ギターのボリュームコントロールを駆使してソロ・ギターが可能
・Noramal Channelでも Bass Channel でも使用可能
・Bass Channel はプリアンプ増幅段が一個多い分、深みが加わります。



ベースを使用した場合、

・暖かいベースの音が出しやすい。
・真空管ならではの音の輪郭があり暖かい。
・分厚く分離感がある音です。
・アコースティックベースやホローボディーとの相性抜群です。
・Deep スイッチは中域がバタつく時や出すぎるときにオンすると
 すっきりした音にできる便利スイッチです。




#FenderBassman #Bassman #真空管ベースアンプ

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