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2017年10月20日金曜日

緊急入院と修理予約のキャンセルについて

私事で誠に恐縮ながら、

2017年10月11日から19日での間、緊急入院いたしました。

病名は心筋梗塞です。心筋への血流が滞り心臓発作を起こしました。

心臓のカテーテル手術を受け ICU で過ごした後、

再度、カテーテル手術を受けました。

現在は退院いたしております。

しかし、心臓発作の原因となった体質改善、リハビリに多くの時間を割く必要が出てきました。

それを怠りますと再発の危険性がございます。

心臓発作で入院


一方で、ギターアンプのオーバーホールは2018年9月までご予約済となっています。

体が万全で無い状態のままご予約を保ち続けると、万一再入院となった場合、たちまちお客さまにご迷惑をおかけしてしまいます。

【2018年のご予約キャンセルのお願い】

つきましては 2018年に作業する予定で承りましたご予約は一旦全てキャンセルさせていただきます。

体調が回復いたしましたら、改めてご案内差し上げます。

お客さまには個別にご案内を差し上げますが、万一ゆき違いになりましたら、ご容赦くださいませ。

勝手を申し、誠に申し訳ありません。悪しからずご了承ください。


尚、既に当ギャンプスで保管中の2017年納期のアンプにつきましては、納期遵守いたします。



2017年10月1日日曜日

Hand wired Stomp Box ハンドワイアードでエフェクター作っちゃいました

Gamps Project #4

エフェクター
ギターとアンプの間につなぎ、音を変化させる小箱
フットスイッチでオン・オフ する
英語では Stomp box

Handwired Stomp Box

トランジスター回路を 9V 電池で駆動させるのが一般的
プリント基板(PCB) 配線 が主流
エフェクター自作本もプリント基板ありきで書かれている


【過去の経験】

たくさん買った
所有していた歪み系エフェクターの一部

複数エフェクターを直列につなぐと、ギター音減衰、ノイズ増大
プログラマブル・スイッチャーにして改善
下の写真:1999年~2000年11月
Effectore with Providence switcher

一台に複数エフェクト内臓のマルチエフェクター
音色はそこそこ、ノイズも多く、期待外れ
下の写真: Digitec RP7。2000年2月~10月。
Digitec RP7

厳選エフェクター3台に絞り込み
スイッチャーもシンプルに
これで少し改善
しかし、これが限界
下の写真: 2000年11月~2002年
My Last Effector Board


値段の高いエフェクターなら、音は良くなるものと信じていた
パッチケーブルも当時ベストのものを試す
しかし、どんなに高いエフェクターを買っても音に不満

原点に返り、ギターとアンプの間はシールドケーブルだけにする
2003年~現在

【エフェクター製作の動機】
エフェクターには懲りたはずの私がエフェクターを作る動機は……

エフェクターは基板(PCB) を使って回路配線されている
基板(PCB)を使ったエフェクター回路
このプリント基板配線が原因で音に飽きがくるのでは?
という単純な疑問

しかし、推測でしかない

ハンドワイアードで作ってみたら良くなるのではないか

長年思い続けて、今日に至る

10年以上抱き続けた疑問にそろそろ終止符を打とう


トランジスター相手に作業をすることにした

AC128
はじめてトランジスターに触れたのは小学校5年生
一石ゲルマニューム・ラジオを作った、懐かしい

AC128  PNP ゲルマニューム・トランジスターを使う


【エフェクターの筐体加工】
Takachi のアルミダイキャスト・ボックス
ポット、ジャック、フットスイッチのレイアウト設計
回路はシンプルな Rangemaster を参考に、実装設計
アルミダイキャスト・ボックス、レイアウト設計、回路設計

無垢のアルミ箱に穴あけ
穴開け

【部品取り付け】
ポット x1 , LED x1, Jack x2 、フットスイッチx1
ポット、LED、フットスイッチの取り付け

エフェクターは入力ジャックにステレオ用ジャックを使う
シールドがささった時だけ電池から電気が流れるようにするため

ジャックとフットスイッチにあらかじめ配線をしておく

9V 乾電池ホルダーも配線
真空管アンプと異なり、PNP トランジスターは
電池のプラスをグラウンドにし、マイナス電位で増幅動作をさせる
ジャックとフットスイッチに配線



【ボード作成】
電気部品をハンドワイアードするためのボード作り
ギターアンプで使う回路ボードの切れ端を流用
ハトメはアンプ用よりも一回り小さい径を使う
回路ボードの作成、ハトメ取り付け

大きい径のハトメはグラウンド母線用
低ノイズ化の要

Handwired board and circuit layout ducument


【電気部品のアッセンブリー】
部品をボードに載せてハンドワイアー

Tungsram AC128V PNP Ge Tr. x1
Kamaya 1/4 W カーボン・コンポジット抵抗 x 5
Nichicon アルミ電解コンデンサー x2
ASC フィルムコンデンサー x1
WIMA フィルムコンデンサー x1

グラウンド母線は 4N 純銀線にして理想的なゼロ電位を確保

回路のアッセンブリー完了

ボードの裏側
黄色と青の配線材は Cloth wire 、結合容量を低減
シールドケーブルは Lava、線間容量を低減
回路ボードの裏側


【回路と筐体のアッセンブリ】
回路ボードと本体の接続

回路ボードと本体

回路ボードとフットスイッチ、ジャック間の配線をハンダ付け

True bypass ( トゥルーバイパス) はフットスイッチの端子間で完結
音の減衰を極力少なくする
Complete

動作確認
動作確認

【テスト】
Testing stomp box
【テスト結果】
・ノイズは極小
・エフェクターつながない時と変わりない

・バイパスしたときの音の減は無い

音質  (自画自賛なのでそのつもりで)
・ シンプルな一石回路で必要十分な歪み
・クリーン音の延長上にある違和感の無いブースト感
・ピッキングダイナミクスもある
・ Full Drive で感じた「音が暴れる感じ」は全くなく、自然

音質についちゃ、言葉だけでは信用できないでしょう

何人かの人に試してもらうつもり

【結論】: 私の推測は正しかった
エフェクターもハンドワイアード配線なら音が良くなる

但し、今回テストしたのはシンプルな回路である

複数の ICや、マイコンを搭載する場合は、ハンドワイアードにしても効果は少ない
理由は IC 内部やマイコンのチップ内部が既に薄膜配線であるから

ハンドワイアードはシンプルな回路のエフェクターに有効


良きギターライフを