Gamps Project #4
エフェクター
ギターとアンプの間につなぎ、音を変化させる小箱
フットスイッチでオン・オフ する
英語では Stomp box
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Handwired Stomp Box |
トランジスター回路を 9V 電池で駆動させるのが一般的
プリント基板(PCB) 配線 が主流
エフェクター自作本もプリント基板ありきで書かれている
【過去の経験】
たくさん買った
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所有していた歪み系エフェクターの一部 |
複数エフェクターを直列につなぐと、ギター音減衰、ノイズ増大
プログラマブル・スイッチャーにして改善
下の写真:1999年~2000年11月
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Effectore with Providence switcher |
一台に複数エフェクト内臓のマルチエフェクター
音色はそこそこ、ノイズも多く、期待外れ
下の写真: Digitec RP7。2000年2月~10月。
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Digitec RP7 |
厳選エフェクター3台に絞り込み
スイッチャーもシンプルに
これで少し改善
しかし、これが限界
下の写真: 2000年11月~2002年
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My Last Effector Board |
値段の高いエフェクターなら、音は良くなるものと信じていた
パッチケーブルも当時ベストのものを試す
しかし、どんなに高いエフェクターを買っても音に不満
原点に返り、ギターとアンプの間はシールドケーブルだけにする
2003年~現在
【エフェクター製作の動機】
エフェクターには懲りたはずの私がエフェクターを作る動機は……
エフェクターは基板(PCB) を使って回路配線されている
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基板(PCB)を使ったエフェクター回路 |
このプリント基板配線が原因で音に飽きがくるのでは?
という単純な疑問
しかし、推測でしかない
ハンドワイアードで作ってみたら良くなるのではないか
長年思い続けて、今日に至る
10年以上抱き続けた疑問にそろそろ終止符を打とう
トランジスター相手に作業をすることにした
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AC128 |
はじめてトランジスターに触れたのは小学校5年生
一石ゲルマニューム・ラジオを作った、懐かしい
AC128 PNP ゲルマニューム・トランジスターを使う
【エフェクターの筐体加工】
Takachi のアルミダイキャスト・ボックス
ポット、ジャック、フットスイッチのレイアウト設計
回路はシンプルな Rangemaster を参考に、実装設計
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アルミダイキャスト・ボックス、レイアウト設計、回路設計 |
無垢のアルミ箱に穴あけ
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穴開け |
【部品取り付け】
ポット x1 , LED x1, Jack x2 、フットスイッチx1
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ポット、LED、フットスイッチの取り付け |
エフェクターは入力ジャックにステレオ用ジャックを使う
シールドがささった時だけ電池から電気が流れるようにするため
ジャックとフットスイッチにあらかじめ配線をしておく
9V 乾電池ホルダーも配線
真空管アンプと異なり、PNP トランジスターは
電池のプラスをグラウンドにし、マイナス電位で増幅動作をさせる
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ジャックとフットスイッチに配線 |
【ボード作成】
電気部品をハンドワイアードするためのボード作り
ギターアンプで使う回路ボードの切れ端を流用
ハトメはアンプ用よりも一回り小さい径を使う
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回路ボードの作成、ハトメ取り付け |
大きい径のハトメはグラウンド母線用
低ノイズ化の要
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Handwired board and circuit layout ducument |
【電気部品のアッセンブリー】
部品をボードに載せてハンドワイアー
Tungsram AC128V PNP Ge Tr. x1
Kamaya 1/4 W カーボン・コンポジット抵抗 x 5
Nichicon アルミ電解コンデンサー x2
ASC フィルムコンデンサー x1
WIMA フィルムコンデンサー x1
グラウンド母線は 4N 純銀線にして理想的なゼロ電位を確保
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回路のアッセンブリー完了 |
ボードの裏側
黄色と青の配線材は Cloth wire 、結合容量を低減
シールドケーブルは Lava、線間容量を低減
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回路ボードの裏側 |
【回路と筐体のアッセンブリ】
回路ボードと本体の接続
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回路ボードと本体 |
回路ボードとフットスイッチ、ジャック間の配線をハンダ付け
True bypass ( トゥルーバイパス) はフットスイッチの端子間で完結
音の減衰を極力少なくする
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Complete |
動作確認
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動作確認 |
【テスト】
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Testing stomp box |
【テスト結果】
・ノイズは極小
・エフェクターつながない時と変わりない
・バイパスしたときの音の減は無い
音質 (自画自賛なのでそのつもりで)
・ シンプルな一石回路で必要十分な歪み
・クリーン音の延長上にある違和感の無いブースト感
・ピッキングダイナミクスもある
・ Full Drive で感じた「音が暴れる感じ」は全くなく、自然
音質についちゃ、言葉だけでは信用できないでしょう
何人かの人に試してもらうつもり
【結論】: 私の推測は正しかった
エフェクターもハンドワイアード配線なら音が良くなる
但し、今回テストしたのはシンプルな回路である
複数の ICや、マイコンを搭載する場合は、ハンドワイアードにしても効果は少ない
理由は IC 内部やマイコンのチップ内部が既に薄膜配線であるから
ハンドワイアードはシンプルな回路のエフェクターに有効
良きギターライフを