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2016年6月16日木曜日

Master Volume の免許皆伝

昨日から今日にかけて弟子の桑元ヒカル君にアンプのマスターボリュームの種類によって異なるアンプの音の差を体感してもらっています。代表的なものは 3種類あります。

1. 普通のマスターボリューム
 Phase inverter の入力に取りつけるタイプ。Marshall や Fenderに付いているオーソドックスなもの

2. Matchless タイプ
 Phase inverter の出力に取り付ける。マスターを絞ると位相の違う 2つの信号が互いに打ち消し合って音が小さくなる仕組みを使います。低いレベルから上げていくとある部分から唐突に音圧が立ち上がるという癖があります。スイッチ付きポットを使うと、マスターボリューム無しの音に切り替えが可能。

3. PPIMV Type 2
 Phase Inverter の出力に取り付けます。2連のポットを使い、パワーアンプに行く位相の異なる2つの信号を2連のポットに振り分けて調整する仕組み。マイナスのバイアス電圧を2連ポットまで引いたり、パワーチューブのグリッドリーク抵抗に手を加えたりと改造の手間が最もかかると同時に技術力が必要となります。
マスターボリュームの中で最も自然に効くため、海外でも評価の高い方式です。
PPIMV とは Post Phase Inverter Master Volume のことです。
手間がかかる分、音質は3つの中で最も良いです。

PPIMV の出来栄えを試奏中
JCM800 2203 を使い、ひとつひとつのマスターボリュームの音の違いを確かめてもらい、その使い勝手や音の差を体感してもらうことで、個性の異なるプロのプレイアーに合った Matser Volume に変更できる実力を養ってもらいました。

タイトルどおり、免許皆伝。桑本君は、一人でどんなマスターボリュームも取り付けられるようになりました。

以後、お客さまから寄せられる「 マスターボリューム取りつけMOD」 のご依頼は桑元ヒカル君に直接ご依頼くださいますようにお願いするつもりです。

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